俳句同好会:8月句会の模様をご紹介させて頂きます。
「俳句同好会」は、コロナ禍にあっても通信句会(藤埜まさ志先生と会員が手紙やメールでやりとりする方法)で毎月運営してきましたが、この4月より日比谷ビル喜楽会室にてリアル句会を再開しています。
もちろん、句会へのリアル参加は強制ではなく、各会員がご自分の体調やワクチン接種の状況等でご判断頂いていますので、引き続き通信での参加も認めた運営をしています。
今回は、直前の8月8日(月)PM1時30分~3時30分に開催しました8月句会の模様をご紹介させて頂きたいと存じます。
なお、感染対策の為、参加者全員が入室前の手の消毒と全員マスク着用をした上で、会議室の窓も開放しております。
当日のリアル参加者は10名で通信参加者は5名でした。お一人4句を先月中に藤埜先生に提出していますので、60句が集まりました。
先生は提出された60句の短冊を作者名を伏せたままシャッフルした上でリアル参加予定者に均等割(今回は一人6句)して専用用紙に書き写させ(清記といいます)、それを一覧表として印刷して、出席者に配られます。
まず、じっくり読んで良いと思ったものを一人6句を選びます。更にその中から一番良いものを特選句(「天」と称しています)として選びます。(選句といいます)
そして、いよいよそれを全員が発表します。自分の句が何票入るのか参加者が緊張する瞬間です。
次に参加者は何故その句を評価したのかを説明します。すると説明内容に対して仲間の会員や藤埜先生から同意や問題点の指摘があります。この時がもっとも会員が勉強になる時間となります。
今回の句会の事例で説明しましょう!
作品:「清秋の睡蓮揺らす鯉のひれ」
Aさん:池に浮いたモネのような睡蓮を鯉が近くを泳いで揺らした情景描写が素晴らしいと思います。
Bさん:情景は分かりますが、“清秋”の季語は秋で“睡蓮”の季語は夏と矛盾した季語が二つ入っているのはまずいと思います。
作品:「白々と朝が拭き取る星月夜」
[注]「星月夜」は8月のテーマ季語(「兼題」といいます)の一つで、月の無い夜に満天の星が輝いている様をいいます。
Cさん:光り輝いていた美しい星が夜が明ける中で見えなくなる情景が良く分かると思います。
先生:そうですね。「朝が拭き取る」の表現が秀逸だと思います。
2句だけの事例ですが、雰囲気がお分かり頂ければ幸いです。なお、藤埜先生からは選句されなかった句についてもコメントが頂けますので、それも大変勉強になります。
以上のような形で原則、毎月第2月曜日に句会を開催しています。
俳句は、五・七・五の音数に季語と言う約束事がありますが、少ない言葉で語り、あとは読み手に言外の情景や心情を察してもらうことが魅力だと思います。俳句を作るようになると四季の移り変わりや人間に対する洞察力等が敏感になると言われています。
どなたでも何歳からでも始められます。興味のある方は、是非とも世話役の続谷(090-6007-9930)までご連絡願います。
【 俳句同好会世話役 続谷恵二 記 】