マナビ塾:10月20日(金)「城巡り」の魅力について学びました。

 あきあかねの舞う10月20日(金)、会場をいつもの日比谷ビルから浦安のニッセイ総合研修所の3階会議室に変え、受講者数も通常の2.5倍の51名を集めて第5回マナビ塾を開催しました。

 講師は、日本のお城について造詣が深い岡本相談役にお願いし、「私の趣味~城郭探訪を中心にして~」のテーマで約2時間お話頂きました。

 冒頭に「今日は私の話を聴きにわざわざ新浦安までお越し頂き有難う。」のお礼の言葉の後に、受講者全員に「今回参加した動機」を質問され、「お城に興味があるから」、「現役時代に私と何らかの接点があるから」、「その他、主催者から誘われたから」を挙手で人数把握されてから、「分かりました。出来るだけ堅苦しくないお話をさせて頂きます。」とのお話しに、座がいっぺんに和んだような気がいたしました。

 最初のお話は、社長になられてから企業や支社を訪問したついでに行った城巡りの中でのエピソードを面白おかしくご紹介頂きました。その中から2つ掲載させて頂きます。

<エピソード1>「どちらの岡本様ですか?」

土曜日に城を訪ねた帰りに長野支社の松代営業部に立ち寄った時の応対に出た職員さんとのやり取り~「どちら様でしょうか?」→「岡本です」→「どちらの岡本様で?」→「社長の岡本です」→「どちらの会社の?」→「ニッセイです」→「えっ~!」

結局、その職員さんから「もうすぐ仲間がユニオンスクールからバスで戻って来るのでそれまで営業部で待って下さい」と頼まれ、しばし待機することになった。

戻られた営業部長・職員方と集合写真を撮り、更に旅行土産の温泉まんじゅうを全員で食べたとのこと。

<エピソード2>「赤ちゃんをだっこして下さい!」

福岡で開催したグランプリの翌日に対馬に渡り、城見学の後に地元の営業部に寄ったところ、A営業部長から「自分の赤ちゃんを是非だっこして欲しい」との驚きの依頼があった。時間的に余裕があったので営業部長の自宅まで車で移動し、赤ちゃんをだっこすることになった。

後日、福岡支社長から「A営業部長がその後、えらく発奮してくれて毎月支社No.1を続けてくれている。」との嬉しい連絡があったとのこと。

 エピソードを通じて、受講者の皆さんは岡本相談役が営業現場を大事にされていたことを改めて認識するとともに、城巡りの隠れた目的でもあったことに気付かれたのではないでしょうか。

 次にこれまでの1000城を超えるお城巡りを通じて撮られたお城及び周辺の景色の写真約170枚をビデオプロジェクターを使ってスライド投影頂きましたが、有名テノール歌手やカーペンターズの曲がBGMで流れることで、更に画像に惹き込まれました。

47都道府県毎の城が北海道から順次南下して沖縄まで整理されており、天守閣の残る立派なお城、空堀や土塁だけが残る城、見事な桜や紅葉に映える城、霧の中にたたずむ城、荒波が寄せる城等素晴らしい数々の写真を見終わると、お城に魅せられる理由が理解出来たように思われました。

 次に何故お城に興味を持つことになったのかについてのご説明がありました。

キッカケは、60歳で社長になられた直後に「不払い問題」が起こり社会的に生命保険会社に対し厳しい目で見られる中で、宴会やゴルフ等の交際活動が自粛され、時間的に余裕が生じた時にジェイテクトの社長で城マニアだった安形哲夫氏と一緒に山城を登ったこととのこと。

 次に城巡りによる効果について以下の説明がありました。

①1万歩~2万歩を歩くので健康に良い、②メモを残すので記憶力の維持に繋がる、③訪れた城を紹介することで「地方創生」に貢献出来る、④支社長を付き合わせると当該支社長の教養(歴史・風俗)を高めることに繋がる、⑤地方の有力企業のトップと会談する際の話題として役立つとのこと。

 次に城の定義と分類についての説明になりました。

そもそも城は「外敵からの侵入を防ぐために設けられた軍事的な構築物」のことを言うので、通常の城の他に砦、館、柵、チャシ、グスクの類も入るとのことで、その定義で言うと日本中に4万~5万になるとのこと。但し、スマホのアプリでは3000城となっているとのこと。 

また、城の種類としては、大きくは①山城、②平山城、③平城の3つになるが、他にも館・環濠・御坊といったものもあるとのこと。

 次に城を鑑賞する時の視点についての説明となり、白板を使ってかなり専門的な部分を分かりやすく説明頂きました。

視点は大きくは①選地(城のある地形的な観点)、②縄張り(土木的な観点)、③作事(建築方法的な観点)に分けられるとのことです。

更に、②の中の石垣に焦点を当てるだけでも、石垣の組み方(野面(ノヅラ)積み・打込み接(ハギ)・切込み接(ハギ))等で分類出来るし、③の中の天守閣の屋根だけでも、その形状(切妻(キリヅマ)・入母屋(イリモヤ)・唐破風(カラハフ)・千鳥破風(チドリハフ))等で分類出来るとのこと。

 

 最後にどのような視点で城を楽しむか、更にその視点に該当する城はどこかについて配布資料をもとにご説明頂いて講義を終了頂きました。(例:「御殿のある城」、「文学に登場する城」、「桜・紅葉の美しい城」)

 なお、資料に掲載された「続100名城」については、岡本相談役が会員として所属されている「日本城郭協会」の理事長の小和田哲男氏と同じく会員の安形哲夫氏(前述)との鼎談時に相談役が提案し、その後の検討を経て成立した、とのことです。

 終了後に、「私の城巡りの整理術」として岡本相談役が訪れた城ごとに、城の歴史・関係武将・城の構造的な特徴等を手書きでまとめられた8冊のノートを受講者に回覧して頂きましたが、皆さんその精緻な記述にビックリされていました。

 以上2時間の講義でしたが、ご用意頂いた詳細な資料及びスライドをご準備頂いたことに深く感謝申し上げるとともに、受講者全員が今回の講義を踏まえて、今後は「お城」について、一段高い視点で関心を持つようにすることをお約束したいと存じます。

本当に有難うございました。

次回は、11月17日(金)13時30分より、喜楽会室にて、羽黒派古修験山伏の資格を持たれる高橋利行氏による「修験道」をテーマとする講義です。皆様のご参加をお待ちしております。

【 マナビ塾世話役 栗原麗子 記 】

マナビ塾:10月20日(金)「城巡り」の魅力について学びました。” に対して3件のコメントがあります。

  1. 髙橋洋子 より:

    栗原様~
    拝見いたしました。 詳細な報告記事で参加出来無かった私にも良く分かり岡本元社長様のお人柄も目に浮かぶ様でした…
    幹事の皆様お疲れ様でした!

    1. 栗原麗子 より:

      お心遣いのメールをありがとうございました。
      城巡りの魅力を教えて頂けた楽しい2時間でした。旅先に天守閣や城跡があったら少し離れていても足を延ばして行ってみようと思うようになりました。

  2. 森岡文明 より:

    マナビ塾 ! 多くの方に参加頂き、盛会でしたね。
    岡本相談役、ありがとうございました。
    スライドを駆使して熱のこもった講話と、素晴らしい足跡(城めぐり)に感心しきりでした。
    マナビ塾の世話役の皆さん、開催に向けての準備と当日の運営、本当にお疲れ様でした。

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