マナビ塾:1月29日(水)「スマホによる“映える写真”の撮り方」について学びました。

真っ青な冬空の下、巳年になっての最初のマナビ塾は1月29日、写真同好会代表の勝田和行氏を講師にお迎えして「スマホで撮ろう”映える”写真」をテーマに開催されました。

勝田講師には令和元年9月にも「やさしい”能”の世界」と題して長く取り組んでこられたご趣味の世界の一端をマナビ塾でお話しいただいておりましたので二度目のご登壇となりました。

今回は、なんと26名(喜楽会室での最多人数記録タイ)もの方々がご参集くださいました。皆さん、スマホでカメラを撮る機会が増えたこともあり、関心のあるテーマだったようです。

また、マナビ塾で利用している喜楽会室の壁面には写真同好会の皆さんの素晴らしい写真が展示してあることも影響したように思われます。

以下、ご用意頂いたカラー刷りの資料をもとにお話し頂いた内容の概要をご報告させて頂きます。

【1】「カメラ」の設定~グリッド線の表示~

まず最初にスマホで写真を撮るときに気を付けて欲しいのが、水平・垂直の確認だそうです。せっかく撮っても斜めになっていてはもったいないので、それを防ぐために「グリッド線」を画面に表示して欲しいとのことで以下の説明がありました。

○「グリッド線」は、カメラの画面上に格子状の補助線を表示し、人や建物を等を傾かないように撮影出来る機能です。(後述の「水平」機能は真ん中に黄色の線で傾きを度数(例:5°)で表示してくれます。)

○また、「グリッド線」は、画面をマス(ブロック)に分けてくれるので被写体の配置(=構図)を決めるのにも役立ちます。

○グリッド線の設定の仕方は、アイフォン(iPhone)とアンドロイドで次のように異なります。

a.アイフォンの場合は、(1)トップ画面の「設定ボタン」をタップ→(2)カメラをタップ→(3)グリッドと(4)水平をオンにします。

b.アンドロイドの場合は、(1)カメラ機能を立ち上げ→(2)カメラ機能の中の「設定ボタン」をタップ→(3)「写真の設定」の中の「その他の設定」をタップ→(4)画面を下にスクロールし「グリッドの種類」(「グリッドなし」と表示されている)をタップ→(5)「グリッドなし」になっているのを「3×3(9マス)」か「4×4(16マス)」か「黄金比(1対1.6のマス)」のいずれかを選択します。(アンドロイドでは「水平」は自動的にオンになります)

「さあ設定してみてください」の講師の声に、受講者の皆さんはご自身の持つスマホにグリッド線を表示しようと一斉に取組みました。

まず自分のはアイフォンかアンドロイドかを確認することから始まり、かつアンドロイドは機種毎に少しずつ表示が異なる為、「どこに“設定”があるの?」と騒がしくなりましたが、スマホに詳しい受講者の男性陣も指導をサポートして、何とか「グリッド線」の表示をクリアすることが出来ました。

【2】写真撮影時の留意点三点を押さえる

次に写真撮影時の留意点としまして以下の三点のご説明がありました。

①「光」を意識する

○最たるものが「光」と「影」です。写真撮影のキモで、影が多いと写真はきれいな色が出ないので要注意です。

○次に「順光」と「逆光」という光の配置が重要です。

○「順光」は正面から光を当てていくので、被写体全体を明るく照らし出しますし、鮮明で自然な印象の写真になります。人物や風景を撮る場合に向いています。

○それに比し「逆光」ですが、被写体の後ろから光が当たっている状況で、スマホは「暗いところでは明るく、明るいところでは暗く」撮れる機能がついていることもあり、真っ暗になってしまうので最も避けたいシチュエーションです。但し、木や柱で「遮光」して撮ると、シルエット効果がで幻想的な雰囲気を演出してくれます。また、夕景の場合は、逆にスマホはきれいな色合いを醸し出してくれます。

②「構図」を意識する

○写真の構図の中で、ダメと言われるのが「日の丸構図」です。日の丸のように被写体を写真の中心に配置する初心者がよく撮られる構図ですが、それだけに単調になり面白みに欠けると言われています。但し、意図的にテーマを伝えるために真ん中に配置する場合はOKです。

○また、「ハラキリ構図」と言う、画面の真ん中で地平線や水平線や建物が横断している構図も好ましくない構図と言われています。

③ボケを活かす

○人物や花を撮るときは、構図に注意して主役がハッキリ映るように撮り、背景をボケさせるとキレイに見えます。

○特にスマホのカメラ機能の中にある「ポートレートモード」を選択することにより、撮りたい被写体だけを鮮明に撮ることも出来るので、ボケ方(背景だけでなく手前にあるものもボケさせることが出来ます)を確認してシャッターを切ってください。

【3】名画から学ぶ

名画を鑑賞すると写真の基本となる「構図」や「視覚的な訴え」を考えるヒントが得られるとのことで、以下のお話がありました。

①良い「構図」を学ぶ~フェルメールの「水差しを持つ女」から~

○若い女性が水差しを左手で持ち窓から水を捨てようとしている場面ですが、光は左側から入り、右側は水差しを含めて目立たない、その結果、女性の下を向いた悲しげな顔に視線が集まるようになっています。

○メッセージ(主題)を明確に、すなわち被写体のどこに感動し、何を訴えたいのかを強調する構図を意識することがいかに重要かが学べます。

②「視覚的な訴え」を学ぶ~歌川広重の「名所江戸百景浅草金竜山」から~

○白い雪と赤い建物(奥の浅草寺本堂と手前の雷門)の配置と色の濃さが絶妙なコントラストをなし、どこに注目してもらいたいかのビジュアルウェイトが伝わってきます。

○また、構図が縦位置になっていることで、雷門の大提灯が手前に飛び出し、立体感も生み出されていることにも注目して欲しいと思います。一方、構図が横位置になると安定感(バランス)が生み出されると言われています。

以上の通り名画にはスマホ写真撮影のヒントがあるので、「美術館」へ行きましょう! と私たちに勧められていました。

【4】写真の修正、保存

最近のスマホは、画素数が向上しただけではなく、撮影した写真の修正機能が充実しているので是非活用して欲しいとのことで以下のお話がありました。

○アイフォンであれば、写真アプリの「編集」で、アンドロイドであれば初めからインストールされている「Googleフォト」で写真の修正が出来ます。

○「Googleフォト」は、「Googleフォト」で保存した写真の中から修正したい写真を画面に出すと、すぐに編集機能で明暗・色彩の調整及びトリミング(切り抜きすることで構図を変えられる機能)等が出来るので便利です。アイフォンでも「Googleフォト」をインストールすれば利用できます。⇒アイフォンの講師もインストールしているとのことです。

また、写真の保存はアイフォンはicloud、アンドロイドではGoogleフォトに保存することが出来るとのことです。

【5】写真散歩の楽しみ

講師は外出のお供にスマホ、それもカメラ機能を意識して持ち歩いているそうです。

いつもの散歩道にも”新発見”があるし、カメラを使っての定点観測も面白い。お薦めですよとのことでした。諸行事はスマホカメラの活躍場所だし、美術館でもスマホでの撮影が許可される時代になってきています。四季折々の風景や花景色を見いだせる公園・庭園もカメラがあることで楽しみが倍増ですとのことでした。

【6】おわりに<写真の楽しみ>として

写真には、「撮る」・「見る」・「観てもらう」の3つの楽しみがあり、それが写真同好会のスローガンにもなっているそうです。

喜楽会室に展示した写真の中には、スマホで撮った写真もあり、パソコンがあれば自分でA4判の写真に引き伸ばせるとのことです。

現在、写真同好会は男性会員が5名いるものの、女性会員が1名しかいないそうです。高級一眼レフカメラではなくスマホの写真で構わないので女性会員に入会して頂きたいとのことでした。

なお、受講者でハイキング同好会の世話役をされている薮内さんより講師に「今年の9月25日(木)に昭和記念公園の散策を予定しているが、写真同好会のメンバーにもご参加頂き、ヒガンバナやコスモス等の撮影会を検討願いたい。ハイキング参加者から入会希望者も生まれる可能性があると思う。」との提案があり、講師より検討案件とする旨のご回答がありました。

最後に、講師より、風景写真の大家である竹内敏信氏の言葉として「積み重ねた深い人生経験が、洞察力にとんだ表現を生む」をご紹介頂いて終了となりました。

喜楽会会員にとって中々深い言葉だと思います。誰でもスマホと言うカメラを常時持ち歩いている時代の中で写真を通じた自己表現について考えさせて頂く素晴らしい講義であったと思います。本当に有難うございました。

写真に興味のある方は是非とも日比谷ビル6階喜楽会室壁面の写真を覗いていただけたら幸いです。また写真同好会に関心のある方は勝田さん(090-2494-2210)までご連絡願います。

 

次回は 2月28日(金) 13:30~15:30 小野信夫講師をお迎えしての「”ゆうゆうの里”セカンドライフを楽しむ法」を喜楽会室で開催いたします。セカンドライフをどのように楽しむか、大勢の皆様のご参加をお待ちしています。事前にご連絡をいただけますと幸いです。

【 マナビ塾世話役 栗原麗子 記 】

マナビ塾:1月29日(水)「スマホによる“映える写真”の撮り方」について学びました。” に対して4件のコメントがあります。

  1. 成澤節子き より:

    とても貴重な文をありがとう御座いました 
    後程にも読んで 一項目ずつゆっくりかみしめたく A4の紙に写しました 六ページになりました 心から感謝です

  2. 髙橋洋子 より:

    講師の先生のお話に分かり易い!説明を加えて頂き有り難うございました~
    この内容をしっかり記憶に留めて写真技術を向上 させたいと思います~

  3. 栗原麗子 より:

    スマホって簡単なのか難しいのか。高橋さま、本当に記憶に留めるようにしたぃ〜す。
    コメントありがとうございます。 栗原

  4. 京葉ベイG 亀井 枝美 より:

    勝田講師 資料を配布して頂きながら教えて下さり有難うございました 自宅に帰りスマホ研修ノートに整理しながら書き移し 再度スマホで実行いたしました 資料が大変役にたちました感謝申し上げます
    栗原さま 詳細に当日の説明を書き出して頂き 書き漏れているところに気づきノートに追加させて頂きました有難うございます 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です