読書同好会:12月2日(火)遠藤周作の「沈黙」を課題図書に例会を開催しました。

12月2日(火)、喜楽会室にて15時より読書同好会の例会を開催しました。第2回目となりますが、実質的に初めての課題図書を踏まえての例会となりました。(1回目の10月14日は今後の進め方の検討と初回の課題図書の選定を行いました)

本日の課題図書は、遠藤周作の「沈黙」で、例会には8名の方に出席頂きました。

最初に持丸代表より宗教についての基礎知識として、以下の内容の資料(抜粋)が配布されました。

(1)宗教とは:人間の力や自然の力を越えた存在への進行を主体とする思想体系・観念体系であり、また、その体系にもとづく教義・行事・儀礼・施設・組織などをそなえた社会集団のこと(ウイキペディアより)

(2)世界の信者数:キリスト教約20億人(33.0%)、イスラム教約11.9億人(19.6%)、ヒンドゥー教約8.1億人(13.4%)、仏教約3.6億人(5.9%)、ユダヤ教約1400万人(0.2%)、その他の宗教約9.1億人(15.0%)、無宗教約7.7億人(12.7%)

(3)歴史学者ハラリは、著書「サピエンス全史」にて、ホモサピエンスは「架空の事物を語り合う能力を得ること(=認知革命)」で神・国家・貨幣などを生み出したと述べている。

(4)岡本亨輔は、著書「宗教と日本」にて、宗教を信仰・実践・所属の3要素から分析し、日本の仏教(「葬式仏教」)を信仰なき実践(檀家による家族・祖先の継承)、日本の神道を信仰なき所属(氏子による神社中心の地域コミュニティ)と指摘している。

次に会員の酒井さんより「沈黙」の読後感の視点例として、以下の内容の資料(抜粋)が配布されました。

(1)「神の否定は信仰の崩壊」の思いと「神は“沈黙”しているのではなく“共に痛みを分かち合う存在”」との思いへの変化

(2) 殉教した信者(百姓たち)の思い~「自殺は許されぬ」、「死んでも天国に行ける」、「処刑で死んだ方がまだまし」

(3)危険な航海を経てキリスト教禁止の国へ布教に赴いた司教の棄教(転宗)への思い~「生き延びたい」と言う本音

資料のお陰で皆さんから「沈黙」の読後感が色々な視点から17時30分頃まで語られました。

最後に持丸代表から次回例会について、「1月22日(木)に課題図書を川上弘美の“センセイの鞄”にします」との発表がありました。

終了後、JR神田駅に移動し、駅前の「神田ブッチャーズ」にて、肉料理を中心に飲み放題で懇親会を開催しました。懇親会には、ご都合の悪い1名が不参加となりましたが、代わりに例会に参加出来なかった1名が駆けつけてくれて8名となりました。

皆さん読書好きなので話題が豊富で大いに盛り上がりました。

なお、今回の参加メンバーから2名の方が喜楽会に入会頂くことになり、東京都支部の組織拡充に少しでも貢献できたことを嬉しく思っています。

【 読書同好会世話役 山田朱実子 記 】

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  1. 金玉靖子 より:

    また一つ、興味深い同好会の発足おめでとうございます更に様々な分野から会員に光が当てられ、多くの方々が結集されますよう、喜楽会の発展をお祈りしております(金玉)

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